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(2015年7月より不定期掲載)
日本と韓国の裏側で暗躍する秘密情報機関JBI…
そこに所属する、二人のダメ局員ヨタ話。
★コードネーム 《 サイゴウ 》 …仕事にうんざりの中堅。そろそろ、引退か?
☆コードネーム 《 サカモト 》 … まだ、ちょっとだけフレッシュな人だが、最近バテ気味

韓国映画の箱

(星取り評について)
(★★★★ … よくも悪くも価値ある作品)
(★★★ … とりあえずお薦め)
(★★ … 劇場で観てもまあ、いいか)
(★ … DVDレンタル他、TVで十分)
(+1/2★ … ちょっとオマケ)
(-★ … 論外)
(★?…採点不可能)

『尚衣院 -サンイウォン-』(2014)★★ [韓国映画]

原題
『상의원』
(2014)
★★
(韓国一般公開 2014年12月24日)

英語題名
『The Royal Tailor』

日本公開時題名
『尚衣院 -サンイウォン-』
(日本一般公開 2015年11月7日)

sanni.jpg

(STORY)

時は現代。
韓国の国立博物館でマスコミに向け、ある発表会が大々的に行われた。
朝鮮王朝時代に製作され、某王妃が着用したと伝えられる、きらびやかな白い進宴衣が復元されたのだ。
仰々しく自分たちの研究成果を語る博物館関係者。
そして、激しく焚かれるカメラのフラッシュ。

だが、ガラスの奥で冷たく輝く進宴衣の姿は、あくまでも冷ややかだった。
やがて時代は遡り、この衣を巡る真実のドラマが明かされてゆく…

…朝鮮王朝後期、若き某国王が統治する時代。
宮廷に置かれた官庁の一つである尙衣院は、王族から官僚まで、宮廷関係者が着用する衣を、デザインから製作、着付けまで一手に引き受ける、言わば王室直属のオートクチュール・ブテックだ。
そこでディレクションを司るのが、ドルソク(=ハン・ソッキュ)だった。
職工ゆえ決して位は高くはなかったが、長年、王とその家族に直接謁見することを許され、日頃は他に心を許さない国王(※)(=ユ・ヨンソク)や王妃(※)(=パク・シネ)も、彼には本音を吐露する役職でもあった。
(※)第21代国王・英祖と貞聖王后がモデルになっていると思われる。

ドルソクの爪は針仕事で変形し、指先は染料で青黒く染まっていたが、それは彼が幼い時分に親元から引き離され、尚衣院で30年間働き続けている証でもあった。

ドルソクが念願の両班になれる日の半年前の事。
王妃が誤って王の着衣を半焼させてしまうという事件が起こる。
替えの衣はなく、重大な行事に合わせて、一日で元に戻さなくてはならない。
窮地に陥った王妃はドルソクに相談を持ちかけるが、さすがの彼にとっても、特別過ぎる王の衣装を一日で戻すことは不可能だった。

ところが。
宮廷関係者の間で、ある職工の破天荒な仕事ぶりが大評判になっていた。
彼の名はゴンジン(=コ・ス)といい、身分の低い被服職人だったが、傑出したデザイン・センスと、神技のような裁縫の腕前を持つ天才だ。
王妃から渡された衣を嬉々として受け取るゴンジンだったが、その裏には二人の儚い恋の記憶があった。

翌日、見事に修復された王の着衣を見たドルソクは、その完成度に腰を抜かしてしまう。
それは予想を遥かに超えるものであり、ゴンジンの卓抜した才能を認めたドルソクは、早速に彼を自分の腹心として大抜擢する。

天真爛漫な自由人のゴンジンに、自分に欠けているものを見出したドルソクは魅了されるが、その才能に、やがて恐れを抱くようになる。

同じ頃、王室内では王妃と側室(=イ・ユビ)の確執が表面化し、一発触発の状態に陥っていた。
二人は決着をつけるべく、清朝の国使を迎える宴の夜に、それぞれがオーダーした進宴衣で王の寵愛と周囲の尊敬を勝ち得ようとする。

側室はドルソクを、王妃はゴンジンを専属デザイナーとして仕事を託すが、結果は圧倒的にゴンジンの勝利だった。

激怒した側室に罵倒されたドルソクはゴンジンを追放し、王妃の進宴衣の秘密を探ろうとするが、それは全てが驚愕すべきものだった。

自分が決してゴンジンに勝てないことを悟ったドルソクは、王室の病んだ人間関係を利用して、ゴンジン抹殺を画策するが…

李氏朝鮮時代に実在した尚衣院を舞台に繰り広げられる、韓国翻案版『アマデウス』。

サイゴウ
「この作品、指摘するまでもなく、ミロシュ・フォアマンの『アマデウス』にそっくり。もっとも、元は戯曲だから、ピーター・シェーファー作の『アマデウス』にクリソツといった方がより正確なんだが、そういう紹介が韓国公開当時、どこにもされていないんだよな」

サカモト
「剽窃ではなく、あくまでもリスペクトなのでしょうけど、『王になった男(광해, 왕이 된 남자)』がアメリカ映画『デーヴ』の盗作だって騒がれた事を連想させ、この作品も【また?ちょっと、どうかなあ?】とは思いましたね」

サイゴウ
「【李氏朝鮮ネタなんか、韓国人しか観ないだろ】的な気の緩みが製作者側にあったのか、それともこの程度の類似性は今だ韓国で問題視されないレベルなのかは分からないけど、『デーヴ』に比べると『アマデウス』の方が遥かにメジャーだから、ちゃんと【原作:ピーター・シェーファーの『アマデウス』】だとか、【ミロシュ・フォアマンの『アマデウス』にインスピレーションを得た】とか、はっきり表示すればよかったのに、と思ったよ。それがあるかないかで、作品の全然評価が違っちゃう」

サカモト
「もっとも、映画の出来自体は大したことがなくて、マヌケなコメディ仕立ての時代劇、映画としての格や完成度はミロシュ・フォアマン版に比べるもないですけどね。それに【原作うんぬん】と明確にしてしまったら、バカ高い権利金を請求されるでしょうから、出来ないでしょう」

サイゴウ
「もしかしたら、裏側でなんらかの合意が図られている可能性はあるけどな。『尚衣院』は対象になるマーケットが狭いのが分かっているので、小銭で事前に解決できたのかも」

サカモト
「ハリウッド周辺には韓国系の業界関係者がうろうろしていますからね、交渉はそれほど難しいことではないかと…」

サイゴウ
「でも、やっぱり、一言どこかで触れておくべきだろう。昔の韓国じゃないんだから」

サカモト
「『アマデウス』は韓国でも不朽の名作として有名ですから、そう表明してしまうことで『尚衣院』の韓国内興行にマイナスの影響を及ぼした可能性もありますけどね」

サイゴウ
「【名作『アマデウス』をこんなチンケな韓国版で汚しやがって!】みたいになるかもな」

サカモト
「もっとも、『アマデウス』を観てない人からすれば、そこそこ面白い娯楽作には仕上がっていたと思います。美術は独創的でディティールが凝っていますし、主人公たちが被服製作に人生を捧げる様子もよく描かれていますので、日頃映画を観ないタイプの観客にとっては、それほど悪い作品でもなかったのでは??」

サイゴウ
「力を注いで描いているものは極めてドメスティックだから、日本でもクリソツぶりに気がつかない観客はいるだろうね。でも、『アマデウス』を観た人にとっては、【あれれ?どこかで観たような…】になるのは避けられないし、今の日本のご時世からすれば、【パクリ大国・韓国】中傷誹謗のいいネタ。なにせ、ドルソクとゴンジンのキャラクターやその関係がソックリ過ぎるからな。そこら辺だけでも、もう少しボカせばよかったのに…」

サカモト
「『アマデウス』はサリエリとモーツァルトの関係が一番の見所であり、特徴でしたから、それをアレンジするのはちょっと無理な気もします。その代わりに目眩ましとして、今回の作品では王様だとか王妃だとか、宮廷で働く人間模様をダラダラと挿入したのではないでしょうか?」

サイゴウ
「確かに主演のハン・ソッキュとコ・スを差し置いて、ユ・ヨンソク演じる王と、パク・シネ演じる王妃の関係がしつこく描かれているよな。二つの物語が噛み合わず競合している感はあったし、王様中心でドラマを描いた方がよかったような気もする。そうすれば真似だ、剽窃だ、というネガティブ派へのより目眩ましになったと思うし、ユ・ヨンソク演じる王様も魅力的だったりするからな」

サカモト
「ここ数年、王様の苦悩やストレスを描いた時代劇が幾つも公開されましたから、類似作との差別化を図るべく、『アマデウス』的な要素を入れすぎてしまったのかもしれませんね。でも、どちらにしろ、大した映画ではありませんから、標準的な韓国時代劇として率直に楽しむ方が健全かと…」

サイゴウ
「でも、出来が大したことないからこそ、オレ的には【アマデウスの翻案】と予めはっきり言ってくれたほうが楽しめたし、もっと高く評価できたんだけどな」

サカモト
「結局は『アマデウス』の足元に遠く及びませんけど」

サイゴウ
「純粋に韓国映画として評価するとすれば、やっぱり被服業界という着眼点のユニークさ、そして、そのディティールに凝っている部分だな。ハン・ソッキュもコ・スもそれなりの熱演だったし」

サカモト
「私はやはり、ユ・ヨンソクが好演だったと思います」

サイゴウ
「そして一番いらないのがマ・ドンソクだったりする。彼はこの手の韓国映画に不可欠な俳優になっちゃったんだけど、基本的に笑わせ役は似合わないと思うよ。なのに、最近はそれ系ばかりだから嫌いになりそうだ」

サカモト
「シナリオ的には、現代と過去を絡めているように見せつつも、全然絡んでいないところを何とかしてほしかったですね」

サイゴウ
「伝説の進宴衣の復元とその謎に迫る博物館チームの活躍と、王妃のドレスを巡る真実のドラマをカットバックさせるみたいな展開だな。でも、それをやっちゃうと主人公ドルソクの葛藤はかなり薄くなってしまったろうし、コ・スの役も単に軽薄でバカなだけのキャラクターになっていた気がする。だから、結果的にこのシナリオでよかったのかもしれない…のかな?」

サカモト
「【非公認『韓国版アマデウス』】と言うことで開き直って観てしまった方が、この映画の良い部分がより分かりやすくなるかもしれませんね」

サイゴウ
「マジンガーZとテコンVの関係みたいなもんだな」

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