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(2015年7月より不定期掲載)
日本と韓国の裏側で暗躍する秘密情報機関JBI…
そこに所属する、二人のダメ局員ヨタ話。
★コードネーム 《 サイゴウ 》 …仕事にうんざりの中堅。そろそろ、引退か?
☆コードネーム 《 サカモト 》 … まだ、ちょっとだけフレッシュな人だが、最近バテ気味

韓国映画の箱

(星取り評について)
(★★★★ … よくも悪くも価値ある作品)
(★★★ … とりあえずお薦め)
(★★ … 劇場で観てもまあ、いいか)
(★ … DVDレンタル他、TVで十分)
(+1/2★ … ちょっとオマケ)
(-★ … 論外)
(★?…採点不可能)

『パーティー51』(2013)★ [韓国映画]

原題
『파티51』
(2013)
(韓国一般公開 2014年12月11日)

英語題名
『Party 51』

日本公開時題名
『パーティー51』
(2016年より日本各地で随時上映中)

P51.jpg

(STORY)

ソウル市・麻浦区にある「通称:弘益大前(홍대앞)」。
昔から韓国サブカルチャーの中心地であり、物書きからミュージシャンまで様々なクリエイターが集う街だ。

そこに、反骨精神と闘志をむき出しにしたインディーズ系ミュージシャンたちが集うククス&ポッサムの専門食堂「トゥリバン(두리반)」(※1)があった。

だが、大手デベロッパーと地元行政が結託した再開発計画に巻き込まれ、企業と行政の一方的な契約反故により、強制立ち退きを余儀なくされる。

権力者の横暴ぶりに憤った店常連のミュージシャンたちは、孤立奮闘する「トゥリバン」の女主人をサポートすべく、音楽を武器に立ち上がり、廃墟と化した店で連日連夜ライブとパフォーマンスを繰り広げ、時にはそこに居座るヤクザ相手に暴れることも厭わなかった。

やがて、この「トゥリバン強制立ち退き事件」は「小龍山事件」(※2)と称され、社会的反響を呼び起こしてゆく…

実際に起こった食堂の強制立退き事件を巡る【経営者&ミュージシャンたち】VS【財閥企業&行政】の戦いを軸に描く、韓国カウンターカルチャー群像。

(※1)「トゥリバン」= 現在は場所を変えていますが、地下鉄2号線『弘益大駅前』某出入り口から6、7分のところで営業中。結構美味しいです。

(※2)「龍山事件」= 龍山駅周辺の再開発事業を巡る、強権的な撤去執行が原因で死者を出した事件を指す。李明博政権以降の韓国における【行政と司法、財閥の癒着と横暴】を象徴するアイコンになっている。


サカモト
「グタグタでダラダラの構成なので、正直、10分観ただけでウンザリ、飽きてしまう作品でした。【弘益大前系スタイル】とでも言うべき独特の雰囲気はあるのですが、普遍的な内容ではないと思います。悪く言えば、単なる【内輪ウケの世界】」

サイゴウ
「扱っているテーマは極めて韓国でありがちな問題を取り上げているし、描いている対象が主流とはいえない連中なので、その対比が興味深いんだけど、膨大な素材を強引にまとめ上げたのはいいものの、うまく化学反応が起こらなくて、グチャグチャのままでオシマイ、みたいなドキュメンタリーになっている」

サカモト
「こういうカオスなスタイルを韓国のドキュメンタリーでは時々見かけますけど、観客としては【ちょっと、どうなのかな】みたいに感じましたね。うまく転べば、魅力的なコラージュになる場合もありますが、今回は素材の自己主張が強すぎて、てんでバラバラ。みんな絶叫しているだけで、全体のイメージが繋がりません」

サイゴウ
「逆にドキュメンタリーじゃなくて、劇映画として作ったら面白いネタだとは思ったけどな。そうすれば、社会的なテーマも、角が立ったキャラクターも、きちんと書き分けて語ることが出来たと思うよ。だって、この映画が目指していることは基本的にブロックバスターでコケた、『明日へ(카트)』と変わらないだろ?」

サカモト
「『パーティー51』はブロックバスターの『明日へ』と違って、市井の有志から製作費を募ったインディーズ、公開後は映画の著作権も利益も公平に分配するという実験的なシステムで製作された第一弾らしいので、どちらかというと【社会運動の一端】と考えた方がいいのかもしれません。でも、それなら尚更、ドキュメンタリーではなくて、劇映画のほうが良かったような気がしますけどね…」

サイゴウ
「比較的安上がりで済むドキュメンタリーであっても、【製作はこれが限界】みたいな状況で、この作品は製作されたのかもしれないな。映像としては相当気合が入っていたと思うし、なかなか衝撃的なシーンもあるんだけど…そこら辺の労力を思うと、結果的には勿体無い気もする」

サカモト
「仮に興行面で爆発的なヒットをすればしたで、どうせ【俺や私にも金よこせ!】的な内紛問題が起こるでしょうし…」

サイゴウ
「映画の投資で公平な分配なんて、やっぱり【絵に描いた餅】だとは思うけどね。もちろん、有志から募るやり方は否定しないけどな」

サカモト
「大手に依存していない分だけ、映画は割りと自由に作られていると思うのですが、それもまた、この作品のネックになっているのではないでしょうか。【小さい龍山事件】と呼ばれた弘益大前のククス屋を巡る大騒動というか、地元市民たちの反権力運動を描いている訳ですけど、やはり、普遍的ではないと思うのですよ。こういう映画を観て喜ぶのは、やはり、斜め志向のクリエイターや映画ファン。事件の当事者に近い普通の人達は観に来ないと思いますし、仮に観に来ても、【訳のわからない若い連中が勝手にガチャガチャやっているだけ】みたいな、共感し難い作品だったような気がします」

サイゴウ
「どこに映画としての【かなめ】を置くかということなんだろうけど、今回は【弘益大前系インディーズ・ミュージシャン】を全面に出しすぎたきらいはあるよな。彼らが音楽を武器に行政や財閥相手に戦いを挑んでいる姿は頼もしいけど、【おまえら、本当は無責任に騒いでいるだけだろ!】って言われても、否定出来ない面があると思う」

サカモト
「それに、【弘益大前系インディーズ・ミュージシャン】自体が、やっぱり、【特殊】な存在だと思いますしね。日本で大手メディアが一方的に垂れ流している、【K-POP】を韓国サブカルチャーの主流だと思い込んでいる人には、尚更、理解し難いと思いますよ」

サイゴウ
「彼らが奏でている音楽も【なんだかな~】だしな。ライブでワイワイ騒いで聞くには【あり系】の音楽なんだけど、単体で聞くような曲じゃないし、パフォーマンスもショボイ。だから、最初は面白いんだけど、すぐに飽きちゃう」

サカモト
「彼らにとって攻撃対象の一つである、某大手建設会社のヘルメットを被って演奏している姿は笑えましたけどね。ああいうストレートさは韓国のいいところなのですけど、ちょっと今の日本では【ああいうのはどうかな?】みたいなのはありました。無責任に世論を煽ろうとしている、一部韓国愛国者連中の【독도도 대마도도 규슈도 우리 땅!】と同じ理屈にしか見えなかったりするのが、正直なところです」

サイゴウ
「日本では音楽と政治を結びつけることが、ちょっとタブーみたいになっている所があるけど、韓国はやっぱり、そこら辺が昔から率直。だから、主張の【いい、悪い】は別にして、韓国の一般市民が持っているリアルな政治感覚がよく分かる一例かもしれないけどな」

サカモト
「【弘益大前系ミュージシャン】は決してメジャーではないし、韓国でも少数派だとは思うのですけど、日本で例えれば、新宿や吉祥寺のライブハウスで活躍している連中が、大手企業や政府をおおっぴらに攻撃しているようなものですか」

サイゴウ
「でも、その【素直な過激さ】が、この映画をどんどん、面白くないカオス状態にしていて、テーマがどこかに飛んでしまっている結果になっているんじゃないか?この映画で描こうとしたテーマって、地域再開発では必ず起こる、【大手企業による、弱者いじめ問題】という普遍的な社会問題でもあるワケだから、そこら辺をもっと理知的に緻密に描いて欲しかった」

サカモト
「【小さい龍山事件】だとか、【두리반,두리반!】って、いくらがなりたてても、当の韓国人だって、実は何のことやらよく分からない人はいるでしょうしね」

サイゴウ
「この作品も、肝心な問題提起が【みんな承知の事実、オレたちの常識は世界のスタンダード】という、よくある韓国式前提で語られているんだよな。なぜ、地元ミュージシャンらが【두리반】というお店をここまで慕うのかについては、関係者じゃないと理解し難い部分がある。これって、実は致命的な欠点だったと思うよ」

サカモト
「大手と行政が地元の一市民をなめてかかったら、予想しなかった【大型地雷を踏んでしまった】という展開は、物語として非常に面白いのですけど、【두리반】の女主人の戦いとミュージシャンたちの生き様が、実は【水と油だったのでは?】なんていう疑問も感じます。両者を対等に描こうとしたところにも、無理があったのかもしれません」

サイゴウ
「結局、【두리반】を巡る戦いは、映画の単なる【客寄せ】ネタでしかなく、韓国における自由人たちの、ある意味【ジコチュー】な生き様を描きたかったのかもしれないけどな」

サカモト
「最初から最後まで【두리반!두리반!두리반!두리반!두리반~♪】ばかり…」

サイゴウ
「とりあえず、【弘益大前、大好き】だとか、【두리반ファン】のための奇特なドキュメンタリーということにしておこうか。この映画を観て【두리반】に興味を持った人は、とりあえず行ってみてね。あんまり遅くまで営業していないけど…」

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